名探偵

横溝正史原作の『八つ墓村』の映画がリメイクされました。小学生時代、角川映画全盛期で、言葉の意味も漢字もよくわからないまま、横溝作品にはまって色々読んでいました。

また、女優の岸恵子さんの訃報がありました。岸さんも横溝原作の映画に何作か出ていらして、仄暗い映像に花が咲いたように美しく、大好きな女優さんでした(ご冥福をお祈りします)。

そんなことを考えていたら、「あっ!」と思い出したことがあります。

『女王蜂』という作品で、ストーリーはほとんど覚えていないのですが、岸さんが編み物をされていて、推理のヒントに「編めない編み図」というのが出てきます。編めるほうの編み図が本に載っていて、その暗号のような記号に衝撃を受けました。

自己流である程度編み物はしていましたが、その時、「編み図がわかるようになりたい!」と初めて強く思いました。私の編み物の原点が金田一耕助だったとは!

その後、そんなことはすっかり忘れ、編み物検定も受けて、編み図記号が読めるようになりました。今回あらためて「どんな図だったの?」と自信満々で図書館から本を借りて見たのですが…わからない…「滑り目1目増し」って何?

小学生からの宿題はまだ解けませんでした。こんな時は、ワンコインサロンの小林先生に聞くのが一番です。

小林先生によると、JIS(日本工業規格)で編目記号が統一される前だと、出版社や雑誌がそれぞれ記号を作って示していたので、その頃の編み図ではないかとのこと。そして、この記号の編み方も推測して教えてくださいました。

調べてみると、本の初版の発行年が昭和27年、JIS制定が昭和30年だったので、小林先生の推察どおりでした!!

ワンコインサロンにも、小林先生という名探偵がいることを、改めて実感しました。

(菊池千恵)